人生に闇はあった方がいい?②
人生に闇はあった方がいい?①はこちらです
“人生に闇はあった方がいい?”
私が初めて
「人生に闇はあった方がいい説」
を考えるようになったのは
大学生で就活をしていた時。
ある企業面接で言われたんです。
「履歴書を見せてもらったのですが、
なんというか…お嬢様というか、
苦労した経験がないように見受けられるのですが、
何か苦労した経験はありますか?」
と。
そんな風に言われたのは初めてだったので、
「え!?私の履歴書ってそんな感じに受け取られるの?」
とすごくビックリしました。
衝撃的すぎて、必死でその場で苦労話をした記憶があります。
私の頃の就活は、
苦労や逆境を乗り越えたストーリーが定番でした。
だから私もそれなりに、
苦労話、一生懸命取り組んだストーリーを書いたつもりだったのですが、
このように言われてしまっては、もう何も言えません。
同時に私は
「そうか、私のこの程度の苦労話は他の人から見て苦労に入らないんだ…」
「みんなどんなストーリーを持ってるんだろう?」
と思ったのです。
そりゃ、私にも闇はありましたよ。
他に書けることはあったかもしれないし、
エピソードの持っていき方を工夫できたかもしれない、
と今でこそ思うけれど。
当時は、この一件があってから
私の苦労は結局
「大した苦労じゃない」
と思われてしまう気がしたんです。
それからは、
「闇のない自分」を受け入れざるを得ないというか、
そういうレッテルを自分で勝手に貼ってしまって
自分のストーリー全てが
能天気で苦労の知らない平和女ストーリーに見えてしまいました。
そこからです。
私は、
人は他人の闇に興味を持つ
闇は強み
という考えが一理あると思うようになったのは。
あれから十数年、
今ではそんなに闇のある無しにこだわっていないのですが、
過去の闇で悩んでいる人には
それは誰かを救えるチャンスなんだよ、
と伝えています。
※私の書き方で誤解される方もいらっしゃるかもしれないのですが、
私が出会った面接官が悪いとか、これが原因でトラウマになったとか
そういうことではありません。
むしろこの面接官は寄り添ってくれて、
受からせてあげようという気持ちが伝わるような方でした。
また就活においては、企業側は闇に興味があるわけではなく、
それに対する取り組み方や考え方、乗り越え方を知りたいのだと思います。
そんな気づきをくれたこの面接官には感謝しています。